なんか年寄じみてきた

ある程度の年齢になると、鏡を見るたびに「年寄じみてきたなあ」という感想を、どなたも例外なく抱かれるのではないでしょうか。皮膚がたるんできたり、皺が増えたりすることは、個人差はあるにせよ、人間が避けて通ることができない道です。
しかし、ちょっと頭の中に思い浮かべてみてください。「年齢の割に若く見える」あるいは「六十代の年齢なのに三十代でも通る」という女優さんとか友人とかの顔を。どうでしょうか・・・

若く見える人は必ず歯がきれいなのです

逆に言うと、歯やその周辺の形態によって老けた感じが出てきてしまうのです。ここに何枚か写真を並べますが、これだけで、ある程度年齢を推測できるのではないでしょうか。


若く見えるポイントはどこか

若く見えるポイントを、多くの方は歯の白さであると思われてはいないでしょうか。実は、逆に言って年寄じみた歯並びの特徴は、歯と歯の間の隙間が黒い線に見えることなのです。これには前段階として、縦長に見えるということがあります。歯のサイズはほとんど変化しませんから、縦長に見えるというのは、海面が干潮になると岩が現われるように、歯ぐきが下がったために根が露出してきたのです。
この3枚の写真は、まんなかの写真のはぐきの位置を画像処理して上下に変えてみたものです。さらに右の写真では、はぐきに包まれていた、歯と歯の間に影をつけています。いかがでしょう。先端の部分は3枚とも全く同一なのに、たったこれだけで、左は子供に、右は中年に見えるのではないでしょうか。

最大の原因は歯周病です

はぐきが下がる原因のひとつは加齢による緩やかな変化です。しかし、最大の原因は歯周病なのです。多くの人は「はぐき」と言うとき、ピンク色の歯肉のことを意味していると思いますが、この歯肉は骨を包んでいる薄いカバーです。したがって、はぐきが下がるということは、実はその下にある歯槽骨が下がっているという意味なのです。この図で水色に塗ってあるのが歯槽骨の断面で、はぐきのつけねについた汚れが歯垢や歯石になって炎症を起こし、次第に骨が溶けていくのがわかります。

溶けた骨は戻らない

基本的には、溶けた骨は元には戻りません。ですから、骨が溶けないようにすることが一番大切なのです。骨が溶ける原因は、この図のように細菌が繁殖したことによって、はぐきと骨に慢性炎症が常に存在することにあります。つまり、炎症の原因になる細菌の繁殖さえコントロールできれば、骨が溶けるスピードを遅くできるのです。
これが、いわゆる「プラークコントロール」と呼ばれるものです。これは、細菌が多くいる部分を他人に指摘してもらわないと絶対に成功しません。その意味から、半年に一回程度の定期健診と、専門家による歯の掃除は、若さを保つ最大の秘訣なのです。

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