825 ebayさらにその後
今回は全く自分自身に対する備忘録で、誰の役にも立たないことは
ほぼ確実です。ebayにおける中国のリバースエンジニアリング研究
とでもいうものかもしれません。
私が標準にしたSANDENTのタービンハンドピースですが、この元に
なっているのはナカニシのNSKパナエアーΣであることがほぼわかりました。
このパナエアーにもバージョンがいろいろあるのですが、パナエアーの
カートリッジがケース入りなのに対してパナMAXのカートリッジは
風車が露出しているタイプで、YaBangBangのYBB-S-M4-SUも
この風車露出タイプですが、ネット上でこれにぴったり合うものを
なかなか発見できないでいます。
このYaBangBangのYBB-S-M4-SUもSANDENTのMAK4も
ベアリングは同じ、後述のΦ6.3mm×h2.3mmですが
YaBangBangは風車がΦ7.5mm×h2.9mmで、軸の長さが11.9mmのものです。
オリジナルの型番としてはNSK(N)パナ(P)エアー(A)
スタンダード(S)ミニ(M)トルク(T) プッシュ(U)なので
ミニプッシュでNPA-MU03 スタンダードプッシュでNPA-SU03
ということになります。
パナMAXはPAX-SU03となります。このカートリッジをコピーしたものが
Cartridge Turbine Rotor Push Button Ruixin RXBY Standard Dental Handpiece BA
とか
Turbine Cartridge NPA-SU03 for NSK Pana Air High Standard Handpiece Push Button
とかいうやつでこの「BA」とか「SU」を「MA」や「MU」にすれば
ミニヘッド用のものが得られます。
全く同じように見えても、中身は色々なので、このカートリッジを分解して
個々のパーツを取りかえて再生しようという試みも行っています。
カートリッジは千円~二千円なのに対してベアリングや各パーツは
500円前後なので、それほどコストパフォーマンスがいいとも言えませんが
数回動かしてベアリング故障だけで捨てるのも業腹なものがあります。
パーツは軸(Spindle)、風車(Impeller)、ベアリング、ワッシャー、ガスケット
などで構成されていますが、故障はほぼベアリングにしか起こらないので、
ベアリングだけ交換できれば、入手困難なカートリッジも簡単に
修理できることになります。(id:261431434335)
これがカートリッジの分解/組立工具で、交換するベアリングについては
今回の機種すべてに共通の、内径3.175mm、外径6.35mm、高さ2.38mmで
この大きさのセラミックベアリングをebayで買うと400円程度です。
Ceramic Bearing Balls fit NSK High Speed Handpiece(id:171963972525)
つまり、故障するのはほとんどの場合ベアリング1個だけなので、
400円でカートリッジが買えるとも言えるのです。
風車部分やケース部分はまず壊れませんから、壊れるのは
このベアリングと、ブッシュボタンのある軸部分だけです。この軸は
spindleとかaxisと言い、φ3.15mm、長さ11~13mm程度のものをカットします。
Push Spindle/Axis Push Button Handpiece Air Turbine(ID:262491052297)
ちなみに、オリジナルのNSK製のカートリッジも当然使えるはずですが
こちらの定価はだいたいこんな感じです。リバースエンジニアリングが
はびこれば、業界自体が崩壊する恐れがあることがよくわかりますね。