859 リア脱着の復習
前回の実習は前後のホイールを脱着してパンク修理の非常訓練でしたが
フロントは問題なく、リアの取り外しにはもう少し訓練が必要であることが
わかりました。特にスーパーカブの特徴であるチェーン回りをそのままにして
リアホイールだけ外せる、という方法がもうひとつ体得できないという
非常に残念な結果におわりました。
そこで、今回は「ブレーキをつけたままスプロケットを分離する」という
目標で復習しました。ブレーキ側の諸々をすべて外し、ブレーキを
色々な向きで、サイドカラ―の幅だけ右に寄せれば、かなり無理な感じですが
このようにダンパーとスプロケットが分離できます。アクスルシャフトを
全部抜かないで、チェーンとスプロケットがついたままなのがわかります。
スプロケットが分離できると、ホイールを後ろにさげて、ブレーキを外し、
ホイールを少し斜めにして車体を持ち上げれば、こういう感じでホイールを
右斜め後ろに外すことができます。
スプロケットとドリブンフランジ、チェーンがそのままアクスルシャフトに
ついた状態であることがわかります。この写真ではマフラーもそのままですが、
無理のない作業をするには、マフラーを外せばいいのですが、触媒が追加されたため、
マフラーを外すにはまずステップを外さないと完全には外れませんが、
エグゾーストフランジとスイングアームピボットのナットを外すだけでも
マフラーが動いて邪魔でなくなり、作業は格段に楽になります。
しかし、スイングアームピボットは反対側が二重ナットになっているので、
この反対側のピボットカバーを外して、さらにその下のナットを固定しないと
簡単にはナットが外せません。こういう風に複雑化しているのが、
「簡単にメインテナンスや修理ができるか」という観点からはやや残念です。
リアホイールはフロントより幅が広いので、タイヤもそれなりに厚みがあって
自転車用のタイヤレバーで外すのにけっこうな力を必要とします。
前回の実習でうまくスポークに掛けられなかった点を考察して、今回は
最初にレバーを入れる位置をバルブの反対側でスポークの中間地点にすると
このようにスポークに引掛けて3本使えることがわかりました。
また、分解よりも組立の方が早く作業できること、さらに、今回のように
シャフトを全部抜かないで作業するにはホイールをズボン用の作業ベルトで
荷台にぶら下げる形にすると、タイヤを左手で支えながらシャフトを
ゴムハンマーで叩きだすという疲れる作業が、ハンマーを使わずに
手で抜くことができるようになりました。このベルトもボックスに追加します。
というわけで、リアホイールの脱着はかなりスマートになりましたが
チェーンを外す方がホイールを左側に抜くスペースが広くとれるので、
今回のやりかたとどちらがいいかはなんとも言えません。
しかし、JA44にも過去のカブの遺産がしっかり継承されていることが実感できました。