862 武器と鎧の店
さて、レベルが上がると、出てくる敵もそこそこ強いのがいて、うっかりすると
「おおイエヤス死んでしまうとはなにごとだ」となるので、まずは手持ちの
ゴールドで買える革の服とか鉄の斧あたりでも買っておいたほうがいいのですが
手持ちのゴールドがどれほどあるか見てみると、なんと数千円しかないのです。
竹細工で「へぐ」のがある程度できるようになったら、次の段階として
「幅と厚さがきれいに揃った籤を作ること」がとりあえず最低限のタスクです。
これがきっちりできるようになったら、とりあえず入門準備は終了と言っても
いいかもしれません。それにつけてもダイソーで100円で売っている竹製品を
見るとクラクラしますな。ここまできれいに揃った籤を何千本も作って
いったいどれくらいの金になるのでしょうか。これは機械でできる部分は
それほど多くないのは確認しています。あの商品を100円で売るには
幅4mm、厚さ0.5mmの節ひとつの60cm程度の籤を100本で5円とか
たぶんそのくらいの原価なのではないでしょうか。
まず幅ですが、これは竹の直径である程度決まっているとも言えます。
直径10cmの竹で皮の籤を32本とるとほぼ10mm幅になりますから
これを半分にすれば5mm幅が64本とれることになります。
しかし、いくら精密に仕事をしても、そもそも先の方が少し細い
こともあるし、微妙に曲がっているので10mm幅とはいえ、私程度の
入門者では8mm~12mmのばらつきがどうしても出てしまいます。
つまり4mm~6mmくらいのばらつきが出るので、幅が近いものを集めて
そのなかで一番狭いものに合わせてのこりの幅を削り落とします。
これが「幅取り」と言われる作業で、切り株に二本突き立てた切り出しの
間を通して余剰部分を削るのですが、そんなもんできるわけありません。
で、先人に習って作ったのがこの幅取器です。
右側に隙間が見えますので、この右のブロックのネジを緩めて、
ぴっちり合う場所に移動させます。そうすると、これより幅広な籤を
この籤と同じ幅にできるわけです。この刃はステンレスアングルを
デイスクグラインダーで分割して約45°の刃をつけています。
これはそれほど鋭い刃でなくてもそこそこは行けます。
まだイマイチな完成度なので、まあ「ぬのの服」よりはましという
程度でしょう。
厚さを揃えるには「銑(せん)」という道具を使うのですが、
これがいろいろ試行錯誤してもどうもうまくいきません。
先人の道具を見るとノミをそのまま利用するものがありました。
ということはカンナでもいけるはずですが、それにはゴールドが
ないので、ドラクエにはない「中古のはもの」というものを
「やふおく」という店で探すと「かんな刃 土牛…他かんな刃等3点・中古品」
というやつがあって、これを1000円で落としました。
見るとどれもけっこういい刃がついていますが、どうにも再利用
できそうもない一番左の、幅広で刃こぼれのあるやつを使って銑を
作りました。この写真では4枚とも刃を研いで、その銑に使う刃に
2ヶ所穴を開けてあります。これでドリル刃3本折りました。
また裏金はこの後の作業のために幅を5mmづつ削り落としてあります。
これで作った銑がこれですが、厚さを決めるために刃のあたる左右に
0.5mm厚の小さいプリント基板を置いています。
刃の上に見えるのが余った竹で作った籤押さえです。この適度の弾力で
台に押しつけられつつ、籤を手前にひくことができるのです。
今回、鉋の刃は7°の傾斜にしてみましたが、けっこううまくいきます。
これでけっこう戦える気がしてきました。
一番右の幅の広い刃は、鉋として使うにはちょっと難しそうなので
それを半分に切り、ほんのわずかに上が開くようにセットしたアングルに
Cクランプで固定する方式で幅取器を作り直したのがこちらです。
これで4枚のうち2枚を使いました。残り2枚でかんなができるかな?