872 この起動USBメモリLINUXについて(2)
○このUSBメモリの構造
では具体的な話としてこのUSBメモリはどうなっているか
大雑把な概念としては約4GBのFAT32パーテーションと、残り全部の
EXT4パーテーションでできている。これをwindowsのディスクの管理で見ると
このように見える。
このCHALET1604はFドライブとして認識しているが残り24.73GBについては
パーテーションではあるがwindows にはEXT4という概念そのものがないので
ドライブとしてだけでなく全く扱えないパーテーションであることがわかる。
ここで注目するのがその第一パーテーションが「アクティブ」と書いてあることで
これはこのPBRにブートローダーがあることを示している。
ではこのUSBメモリがwindows環境で起動するかといえば、windowsにとって
無効なブートローダーのため、カーソル点滅でハング状態になるか、
このUSBメモリ内のコードが起動せずにHDDのOSが起動して、
単に3.91GBの容量を持ったUSBメモリとして扱われて、その範囲で
普通に読み書きできる。
これをBIOSレベルで起動メディアとして指定すると
MBRに書いてある第一パーテーションのPBRのブートローダーが
第二パーテーションに納めてあるOS、つまりLINUXを起動する。
要するに、このUSBメモリーをLINUXから見ると、第一パーテーションは
第二パーテーションを起動するPBRだけの存在で、FAT32領域のファイルは
LINUXに無関係なのだ。ただし、LINUXはFAT32もNTFSも読み書きできるので
その第二パーテーションから起動したLINUXからはこの第一パーテーションの
内容も、またPC本体のNTFSのHDDなどもすべて読み書きできる。
FAT32の4GBという大きさにはそれほどの意味はない。このFAT32領域は
Windows機からも読み書きできるということは、LINUXとの中継場所として、
ここに格納したファイルはどちらからもアクセスできるので、リカバリーや環境の移行に
非常に便利なのと、全体がDVD-Rに納まるという程度の意味はある。