895 年末年始工作・17cm蒸籠の製作(3)
とりあえず今回は檜の厚さ2mmでメインの内筒を作ります。
底と蓋を支える部分は、ダイソーの厚さ2mm幅21m長さ910mmの桐材を使います。
これが3本で100円というのは蒸籠作りにはほんとうにありがたい、できれば
幅60mmを出してくれるともっとありがたいです。
芯部も厚さ3mm幅24mmを2本使えば、バルサ材より桐のほうが耐久性が勝っている
と思います。固定用木リベット(爪楊枝)を上下に打つ必要はありますが。
厚さ2mmでは5cm幅が入手できる限界なので、内筒の高さは5cmで決まり、
簀子は3mm程度の厚みなので、簀子を支える下側の内筒を幅15mmとすると、
全体の高さが68mmとなり、蓋の内筒も15mmとすると、本体の内筒が外筒より
飛び出す部分は10mm程度が望ましく、ここではじめて、外筒の高さが決まります。
つまり、厚さ3mm幅60mmの材料だと内筒が8mm出るというわけです。
さて、次の難関は「いかにして木を曲げるか」です。基本的には水分を木質が
吸収し、そこに熱を加えれば木を曲げることができて、その状態を熱と水分が
完全になくなるまで維持すれば、その位置で固まるのです。
こういうものを考えた時、頭に浮かぶのは「ふるい」です。そして秋田の
「まげわっぱ」です。ああいうものはどうやって作っているのでしょうか。
木に水を充分に含ませ、熱が木に充分伝導したところで曲げるのですが
まげわっぱでは細長い鍋で2時間くらい煮るようです。家具の脚などでいう
「曲げ木」では密閉できる箱に材料を入れて沸騰した蒸気をこの箱の
中に満たして時間をおく、という方法のようです。
どちらもかなり大がかりな道具が必要なので、素人が気軽に行うには
ちょっと敷居が高すぎます。そこでネットで知ったアイロンによる曲げ木を
やってみます。これは木を充分に濡らして布で包み、その上からアルミフォイルで
包んだものに高温のアイロンをあてて充分に水分と熱が回ったところで
この包みごと一気に曲げるのです。
今回はのりしろに相当する両端の部分の重なりの曲がり方をぴっちりと
合わせたいので、ある程度冷えたところでアルミフォイルと布を外して
重なり部分を凸と凹に削った木片にクランプを掛けて乾くまで置き
その上で、重なり部分に木工用ボンドをつけてさらに固まるまで置きます。
これが濡れた布とアルミフォイルで包んだ状態でアイロンをかける前。
これは重なり部分に充分な癖がつくように、一番強力なクランプで押さえているところです。
ここのポイントは、まず重なりの反対側、つまり板の真ん中あたりをクリップで密着させ
最後に重なり部を密着させないと隙間ができてしまうことです。