926 光重合レジンが面白い(5)
前の文で「こんな仕掛いらないじゃん」と思ったわけですが、それは
この完成した回路で点灯させてみて、最初にLEDの電流制限抵抗を2Ωつけていた
のですが、どうも暗い、むろん紫外線は見えないのですが、このLEDはebayでも
Purple LEDと書いているように紫の発光もするので、それで判断する限りでは
いまいち暗いのです。それで2Ωをとって、電源の5Vを直接コレクタに流しても、
とても700mA流れている感じがしないのです。
ebayでの説明によるとVfが3.5V程度ということは、3.5×0.7=2.45Wとなり
2SD468Lは、0.9Wの最大コレクタ損失なので、C-E電圧が1.5Vで0.7Aでは
1.05Wで、焼き切れるかどうかというあたりですが、そんな気配もないし、
普通、パワーLEDを電流制限なしで光らせると数秒でもかなり強烈な発熱で、
長い時間では焼き切れますが、このLEDの場合30秒でもやや熱い程度なのです。
これから考えるとLED内部に抵抗が入っているのか、あるいは一番安いのを
買ったので3Wといいながら実は1Wタイプだったという、これが真相でしょう。
ま、どっちにせよ、じゃあこんな仕掛いらないじゃんと思ったのです。
つまり、以前に作ったように廃物のLi-ionを直結してしまえば、懐中電灯型に
できるし、今回のようにACアダプターも不要なのです。スライドスイッチを
タクトスイッチにすれば指を離せば消灯するので、照射時間も自在です。
またVfと電池電圧が同じくらいなので、大電流では電圧低下して消えます。
ただ一つ、対象物を両手で保持することができないのが欠点といえば欠点ですが
それを固定する方法ならいくらでもあります。
というわけで作ったのがこれです。
最終的には私の仕事用の即時重合レジン(青色部分)で放熱板、基板、電池を固めました。
これにガワをつければ完成です。Li-ion電池に直接ハンダ付けするのは危険ですから、
スポット溶接をしたニッケル板などを介してハンダ付けしてください。
スイッチの裏側に充電用ピンヘッダーコネクタがついています。
完成したものはかなり明るく、20秒程度でも発熱はそれほど大きくありません。
懐中電灯型ですから、暗い部屋でブラックライトとして、あちこち照らしてみれば
意外なものが蛍光を発してけっこうおもしろいです。殺人現場の拭き取った血痕
とかでぜひお試しください。