雑踏の誘惑

濃縮香港篇


2001,2〜4,Mar.

北村 家康


画像旺角ネイザンロードにて

前書

今回の旅行は息子が高校生の時の「大学に入ったら香港をおごってやる」との約束を果たすことが目的です。むろん、そう約束したのは自分が香港に遊びに行きたいからに決まっています。しかし、案の定息子は入試に落ちまくり、結局浪人となりました。今年も非常に危なかったのですが、やっと一つひっかかりまして、計画から実行まで2週間という急な出発になりました。私も持病となった胆道感染症で絶不調でした。まあ結果的にはけっこう面白い旅になったと思っています。

今回は正味1日半でマニアな場所ばかり回りまして、持っていったAPSカメラでできるだけ多くのマニアなポイントの写真を撮ってきました。


1日

今回の旅行は2泊3日ですが、初日は夜の11時半頃ホテルに入って、3日目は正午にはチェックアウトしますから、正味のところ1.5日しかありません。ところが、出発の4日前の夜、こんどは私の方が急に悪寒戦慄して発熱しました。大きな貧乏揺すりのようなふるえが体全体に来て首筋や背中の筋肉が強く痙攣します。電気毛布やあんかを最強にしても寒くて寒くてたまりません。こうなってくると自分で薬をとりに行くこともできません。なんとか薬を飲ませてもらって、1時間くらいで少しづつ症状は収まったのですが、こんどは敷き布団から毛布までびっしょり濡れるくらいの発汗がありました。その後もここまでの症状ではありませんが、出発の前の日になってもあいかわらず普通でなく、旅行を断念するべきかどうか真剣に考えましたが、なんとか薬でだましだまし行くことにしました。

画像成田空港にたどりつく、まだ顔が死んでいる

さて、今回の旅行は添乗員に徹するつもりですが、個人的な目標として香港新国際空港(CLK:チェクラプコク:赤鯔角)を体験してみるというのがあります。なんといっても中華人民共和国が威信をかけて東南アジアへのハブ空港として建設したものですから一見の価値は充分にありますし、何と言っても香港はまだまだ底が見えませんので、これからのことを考えて新空港に慣れておくことも必要かと思ったのです。また、今回の相棒は息子ですが、私の方針として、大学に入ったら、いわゆる親としての言い方というのは一切しないつもりで、できるだけ友人ないしは先輩というポジションで行きたいと思っています。今回の旅行ではそういう宣言を初めて実行する場だとも言えます。

画像成田は風が強く、花粉も舞っている。とても寒い

1830成田発CX502は前日春一番が吹いたこともあって、例のディスプレイに出る現在位置がじれったいほど前に進みません。予定を15分ほどオーバーして着陸し、諸々あって到着ロビーに出てきた時にはすでに11時を回っています。この段階では夜ということもあって新空港の特別な印象はなにもありません。新空港から市街へのアクセス手段はいろいろあるのですが、やはり一番勧められるのはエアポートエクスプレスでしょう。

非常にスマートなシステムのエアポートエクスプレス画像

入国審査を終えて出てきたらそこがもうプラットフォームという便利さや、街まで20分という強烈なスピード、未来的なフォルムの車両など、これは香港の乗り物全般に言えるのですが、システムが非常にスマートです。料金も空港−九龍駅が80HK$(約千円)は箱崎−成田のリムジンバスが2900円で1時間なのに比べると問題にならない快適レベルです。九龍駅は尖沙咀の2kmほど西の埋立地にあります。ここからタクシーで(32HK$)九龍半島の先端にあるホテルニューワールドに入ったのはすでに12時近くなりました。ちなみに、タクシーを利用したくない場合は終点の香港駅まで行けばそこからMTR中環駅に乗り換えることができます。

画像出てきたらそこがフォーム、改札すらない。

さすがにこの時間から廟街は無理ですし、私も体調に著しく不安を抱えていますので、とりあえずペニンシュラの裏のセブンイレブンで「桃の天然水」のパチ物とジンジャーコーラとかいうものとポテトチップスを仕入れておとなしく寝ることにします。しかしその前に、市川病院でも中国でも無理矢理出したメールをここでも・・・と思うのですが、GRICの香港アクセスポイントにどうしてもうまくつながりません。いろいろトライしたのですが結局あきらめました。あいかわらずエアコンが寒いので切って寝ました。


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